Translated by Watt JA0DAI
CQ Magazine社主催 年間DXマラソン 2024年度プログラム規則
1/1-12/31 2024
ログ締切:1/5 2025
CQ DXマラソンは、年間を通してDX活動の活性化促進を目的とする。コンテストでは通常使用されないバンド(60、30、17、12m)を含む全ハムバンド(160‐6m)での交信を有効とする。コンテストでの交信は同一局からの運用であれば有効とする。
規則詳細は以下の通り:
活動期間
CQ DXマラソンは、1月1日0000UTCから12月31日2359UTCまで1年間続く。
周波数帯
通常はコンテストには使われないバンド(60、30、17、12m)を含む160‐6mの周波数が有効である。リピーターや衛星経由、海上移動・空移動局との交信は認めない。交信は全てアマチュア無線周波数帯を使用すること。即ち、エコーリンク型、DMR、All-Star等の交信は認めない。
モード
許可されたモードが使用可能である。DXマラソンで使用可能なモードの例は次の通り:
- CW:国際モールス符号を使用
- Phone:USB、LSB、DSB、FM(音声)、AM
- Digital:FT8、FT4、PSK、RTTY
一般規則
DXマラソン参加者は、1運用地点に付き1年に1ログのみ提出できる。シングルモードまたはシングルバンド部門にログを提出する参加者は、該当する交信のみを含むこと。
複数のモードやバンドを含み提出されたログは、シングルモードやシングルバンドの参加と認めない。参加者は、使用する局に付きコールサインを2つ迄使用可能とする。この場合コールサインを申請書フォームに明記すること。2つのコールサインは、同じ運用場所で、参加カテゴリーに適合する無線機とアンテナを使用すること。
リモート運用は、全ての送信機・受信機・アンテナが単一な物理的場所にある場合に限り認められる。参加者免許国とは異なる国からのリモート運用は、地元の全法律・規則に従うこと。参加者がリモート局使用を選択した場合はその年は同じリモート局を使用しなければならない。
参加者が本拠地局とリモート局の両方から運用する場合は、それらは異なる参加として処理される。この場合、各々の局は異なったコールサインかポータブル表示を持つ必要がある。本拠地からの交信に加え、リモート受信機や送信機の補助によりなされた交信を含む参加は認められない。
DXマラソンプログラム管理者が、申請に複数場所からのQSOが含まれていると認めた場合は、参加者はDXマラソンプログラムから除外され、その年の申請は得点計算されない。
DXマラソンプログラム管理者の判定を最終とする。
部門
Unlimited、Limited、Formula、QRPの4部門がある。
参加者は、自身の免許により許可されているバンド区分に従い運用しなければならない。スポッティングネットワークの使用はどの部門でも可能とする。下に述べる出力とは、アンテナ給電点で測定するものとする。
Unlimited
このクラスの参加者は、各バンド及び運用者の免許で制限される合法的最大出力まで使用することができる。全アンテナ及びその組合せが使用可能である。
Limited
このクラスへの参加者は、最大出力100Wとバーチカル・ワイヤーアンテナの使用することができる。ワイヤーアンテナの例としては、ワイヤーダイポール、G5RV、ウィンドム、
オフセンター給電(OCF)、エンド給電アンテナなどがある。バーチカルかワイヤーかに拘わらず、アンテナのどの点も地上高15mを超えてはならず、長さは41mを超えないこと。傾斜型ワイヤーアンテナを使用する場合は、最高固定点が地上高15mを超えないこと。2本のタワーや立ち木を利用する場合は、長さと高さは本節で述べた条件が適用される。
参加者が高い建物に居住している場合は、上に述べた長さ制限に従ったバーチカルとワイヤーアンテナを屋上で使用可能とする。多層階ビル屋上のロータリーダイポールは、高さが15mを超えない場合に限り本クラスでは使用可能とする。長さ制限41mは、ワイヤーアンテナに適用される。
アレイに分類されるアンテナの使用も可能とする。アレイとは、ドリブン素子とパラスティック素子を用いる。例としては八木、Hexビーム、スパイダービーム、キュビカルクワッドがある。これらのアンテナは3素子以下、ブーム長は5mを超えないもので、地上高15m以下であること。30m/40m用ロータリーダイポールは上に述べた高さ制限に従い使用可能とする。
Formulaクラス
このクラスの参加者は最大出力100Wとする。
バーチカル・ワイヤーアンテナの使用することができる。ワイヤーアンテナの例としては、ワイヤーダイポール、G5RV、ウィンドム、オフセンター給電(OCF)、エンド給電アンテナなどがある。バーチカルかワイヤーかに拘わらず、アンテナのどの点も地上高20mを超えてはならず、長さは41mを超えないこと。傾斜型ワイヤーアンテナを使用する場合は、最高固定点が地上高20mを超えないこと。参加者が高い建物に居住している場合は、Limitedクラスに述べた高さ制限に従ったバーチカルとワイヤーアンテナを屋上で使用可能とする。長さ制限41mが適用される。
このクラスでは、アレイアンテナ及びロータリーダイポールは使用できない。
QRP クラス
本クラス参加者は最大出力5Wとし、地上高20mを超えない1本のタワー上のアンテナの使用に限られる。Formulaクラスの基準に合致するワイヤーアンテナの使用も可能とし、タワーへの固定点は1ヶ所とする。
アレイに分類されるアンテナの使用も可能とする。アレイとは、ドリブン素子とパラスティック素子を用いる。例としては八木、Hexビーム、スパイダービーム、キュビカルクワッドがある。これらのアンテナは3素子以下、ブーム長は5mを超えないもので、地上高20m以下であること。30m/40m用ロータリーダイポールは上に述べた高さ制限に従い使用可能とする。参加者が高い建物に居住している場合は、上に述べた高さ制限に合ったバーチカルとワイヤーアンテナを屋上で使用可能とする。長さ制限41mが適用される。
DXマラソンチャレンジ部門
このアワードは2024年新企画である。参加を選択した者は、WARCバンドを含む80‐10m(80‐40‐30‐20‐17‐15‐12‐10)で、1年間で出来るだけ多くのカントリー及びCQゾーンと交信する。CW、Phone、Digitalの全モード使用可能とする。本チャレンジの総合最多得点と次点にそれぞれ楯が授与される。対象はUnlimited‐QRPの全部門とする。参加希望者は、申請の詳細を2024年1月1日以降にDXマラソンウェブサイトにて確認してほしい。参加に興味がある者は、当面全バンドの交信をロギングプログラムに記録してほしい。スコアリングツールに大きな影響を与える可能性が予想されるため、DXプログラム管理者は、本クラスへの参加者数を制限する権利を担保する。2024年度に関しては、この部門参加を希望する者は2024年3月1日以前に wc3w@dxmarathon.com宛にEメールでその旨を送ること。先着75名が予約を得る。2025年度は、参加の調整がなされるだろう。DXマラソンプログラム管理者は、将来この参加者数を独断で増やす権利を担保する。
得点計算
得点の計算は簡単である:交信した最初のカントリーが1点、新CQゾーンが1点となる。カントリーとゾーンの点数の合計が参加者の得点となる。マルチプライヤーは無い。
カントリーとゾーンは1回だけカウントされる。1つの交信がカントリーとゾーンの両方で得点とされることもある。例えば1年で238カントリーと37ゾーンと交信した場合は、得点は275点となる。CQ DXカントリーリストとCQゾーンリストを公式リストとして制定する。これらのリストはDXマラソンウェブサイト www.dxmarathon.com に載っている。同得点の場合には、最後の得点となる交信が時間的に早い運用者を勝者とする。DXマラソンプログラムマネージャの判定を最終とする。
提出
ログ提出期限は2025年1月5日とする。年の途中でコールサインが替わる場合、またコンテストコールサインを使用した場合は、DXマラソン申請書の最初に主たるコールサインを記載し、別コールサインをコメント欄に追記する。これがなされなかった場合、参加者は使用した両方のコールサイン共に得点されず、例外は無い。 ログの提出はDXマラソンウェブサイトを通して行う。https://entry.dxmarathon.com/ 延長は認めない。
確認
QSLカードや他の交信証明は必要ない。参加者は、全ての意味で合法的と思われる局との、正確な双方向のリポート交換が完了した交信のみを記録する。申請するカントリーやゾーンとの交信は完全であること。DX局との交信を申請する局は、相手局が自局のコールサインを全て正確に送信・受信したことを確認しなければならない。DXマラソンスコアリングチームは、DXペディションログや申請された交信を証明する全ての可能な情報源などを含めて、参加者が提出した交信を確認する権利を担保する。DXマラソンスタッフは、全ての参加者が申請書を提出する前に、彼らの交信の精度を確認するように奨励する。実際に確認された申請書は、参加者にとって最少のリスクの選択である。DXマラソンスタッフは、参加者がウェブサイトを訪れ、優先すべき申請の詳細が載っている有用なヒントをFAQセクションで注意深く読むことを奨励する。また、ウェブサイトの“Resources”タブには、現在判明している特定のDXコールについての広範な情報が載っている。
DXマラソンスタッフは、得点計算の過程でパイレーツ・不正なコールや申請されたカントリーからの運用でない局など、無効とされるQSOについて見直しを行う。このような間違いは、参加者の得点とはされない。偽造やスポーツマンシップの欠如が認められた場合には参加者は失格となる。全ての交信は、DXマラソンプログラム管理者及びスタッフの確認の対象となる。DXマラソンプログラム管理者の判定・裁定を最終とする。
結果
公式得点の最終リストと勝者は、CQマガジン、CQウェブサイト、DXマラソンウェブサイトにて発表される。申告された得点は、1月に提出後30日以内にウェブサイトに発表される。確認後の2024年最終結果は、CQ Magazine 2025年6月号で発表され、DXマラソンウェブサイトにも掲載される。
アワード
楯
DXマラソンは次の通り楯を授与する: Unlimitedクラスの最高総合得点; Limitedクラスの最高総合得点; Formulaクラスの最高総合得点; QRPクラスの最高総合得点; CWのみ世界最高総合得点; SSBのみ世界最高総合得点; Digitalのみ世界最高総合得点; 各シングルバンド部門6、10、12、15、17、20、30、40、60、80、160mの最高総合得点; 各6大陸の最高総合得点 欧州と北米のCW最高総合得点。 CW、SSB、バンド、大陸の勝者への楯は、クラスに関係なく授与され、その部門の勝者の得点がUnlimitedクラスの最高総合得点の50%以上である場合にのみ授与される。
ユース部門での最高総合得点に楯を授与する。YL部門での最高総合得点に楯を授与する。
下の通り新たに企画された「DXマラソンチャレンジ」と題された部門の最高得点と次点の両方に楯が授与される。参加者は年間に1 個の楯のみを受け取れる。参加者が1個以上の楯を受け取る資格がある場合には、上述の順位に基づいてより上位の1個の楯のみを受け取れる。
表彰状
表彰状は次の順位で資格ある参加者に授与される: 欧州と北米のCWを除く各大陸の各3モードの最高総合得点; 各CQゾーンの最高総合得点; 各カントリーの最高総合得点; USAの各クラス最高総合得点; USA各コールサイン地域のUnlimited、Limited、Formula、QRP各クラスの最高総合得点;カナダの各コールサイン地域の総合最高得点。
楯の受賞者は表彰状を受け取れない。参加者は表彰状1枚のみを受け取れる。参加者が1枚以上の表彰状を受け取る資格がある場合には、上の順位に基づいてより上位の表彰状を受け取れる。彰状受賞の対象となる最低得点は、表彰状が発行される場合は毎年DXマラソンプログラム管理者により制定される。DXマラソンプログラム管理者の裁定を最終とする。
特別注意:現在、DXマラソンはシングルモードとシングルバンドの組合せによるアワードは用意していない。申請がシングルバンドとシングルモードのどちらにも渡っている場合には、それはシングルバンド申請と見なされる。
年間特別賞
2024年に於いては、DXマラソンプログラムは、K9ELの過去17年間に渡る本プログラムへの貢献に敬意を表して、「 John Sweeney K9ELSuper Marathon Award」を発行する。この賞は「The Super DX Marathon Award」と称する。2020‐2024年の連続した5年間のDXマラソンプログラムに於いて、最高の累積成績を挙げた参加者に楯を授与する。この楯はカテゴリー(Unlimited‐QRP)に関係なく、1個だけ授与される。
ユース部門
2024年度のユース部門には2000年1月1日以降に誕生した者が参加できる。ユース楯は世界最高得点に授与され、表彰状は各6大陸のユース最高得点に授与される。ユース部門に参加するには、参加申込書のコメント欄にユースエントリーである旨を、生年月日と共に明記する。全ユースエントリーは、年齢証明の必要がある。表彰の条件として、ユース参加者は総得点100以上を達成する必要がある。本部門への参加は、上に述べたどの楯・表彰状から参加者を除外するものではない。
YL部門
2024年度のYL部門は、全世界の女性運用者が参加できる。YL楯は世界最高得点に授与され、表彰状は各6大陸のYL最高得点に授与される。YL部門に参加するには、参加申込書のコメント欄YL部門エントリーである旨を明記する。表彰の条件として、YL参加者は総得点100以上を達成する必要がある。本部門への参加は、上に述べたどの楯・表彰状から参加者を除外するものではない。
クラブ部門
主催者はDXマラソンプログラムへのクラブ得点の提出を推奨する。申請ページには、参加者がクラブのメンバーである場合に記載する指示がある。参加を希望するクラブは下に述べる条件に合致する必要がある。
クラブの得点は、参加した全てのカテゴリーのメンバーが提出したログ得点の総合計点数とする。クラブには次の3クラスがあり、それぞれのクラスの勝者に楯が授与される。参加可能な3クラスは次の通り:
- 75名を超える参加者が申請するクラブ
- 26~74名の参加者が申請するクラブ
- 25名以下の参加者が申請するクラブ
クラブの資格として、以下の条件に合致する必要がある。
- USクラブ:参加する全クラブメンバーは半径250マイル内に居住している必要がある。
- 国際的クラブ:参加する全クラブメンバーは、クラブが位置するDXCCカントリー内か、半径400㎞以内に居住する必要がある。
- クラブの実体は、DX活動、地域奉仕、災害時奉仕(ARES )、コンテスト活動などのアマチュア無線活動に結びついているものであること。JARL、REF、DARCなどの国レベルの組織はクラブとしての資格を満たさず、参加できない。
- クラブが申請する場合には、会長/指導者はそのクラブの統一した参加名称を決める必要がある。例えば、the Northern Illinois DX Associationは参加者の申請書に記載する唯一の名称を表明する必要がある。the Northern Illinois DX Associationは、彼らの名称をNorthern Illinois DXAなど複数名称に対してNIDXAと指定することができる。申請された同一のクラブ名称のみを得点の対象とする。
- DXマラソンプログラム管理者とスタッフは上に述べた規則が文字通りに守られることを期待する。規則が破られた場合には、クラブの申請は除外される。クラブ資格については、DXマラソンプログラム管理者の裁定を最終とする。